
子どもが寝静まったあと、ソファに座りながらふとスマホの光を眺めていました。壁に映る自分の影が、なんとなく「いまのあなた、準備できてる?」とささやくように。そんな夜、あるママ友のブログで「“子育ての悩み”は晴れない雲みたいなもの」と読んでハッとしたんです。子育てのアドバイスはたくさんあるけれど、本当の答えは、その小さな心の声に「どうやって耳を傾けるか」という方法だった。
「相談にのる」って、本当は何をすればいい?
「ママ、どうやって空は飛べるの?」って息子に聞かれたときの話を思い出します。私が「鳥が羽を動かすからだよ」と答えると、彼は首をかしげて「でも、飛行機は羽が動かないのに」と言う。その瞬間、子どもの「なぜ?」は「正解を聞きたい」ではなくて「一緒に考えたい」というサインだと気づいたんです。

関西のある幼稚園の先生が話していたことが印象深くて。「子どもたちが昨日、工作で遊んでいたとき、こんなことがありました」と。ある女の子が「先生、どうやったら紙が立つかな?」と聞いてきたとき。先生は「答えは言わないようにして」ただ「どう思う?」と問い返したそうです。そうしたら、自分で実験して、紙を切ったり折ったりして、最後に「こうすればいい!」と見つけた。
相談にのる時って、アドバイスを伝えることではない。私たちの仕事は「答え」ではなく「その問いでいっしょに遊ぶ」こと。そう思ったら、その緊張感が少し楽になりました。
ユーモアが子どもの感情を育てる理由
昨日子どもと一緒にスーパーに行ったときの話。長い列のレジで待っていると、娘が「パパ、お腹すいた―」と駄々をこね始めました。その時、私はふと「ユーモアの力で何とか」と。思い切って、大胆にテーブルマナーの真似をしながら「すごい!さぁ、深呼吸してみよう?」と声を大げさに出してみました。すると、娘が大笑いして「じゃあ、次はゆっくり食べる!」と。あのあと、子どもの感情のアップダウンが少なくなった気がします。

アドラーが言う「対人関係の悩みはすべて、子供の問題と自分の問題を分ける考え方」という言葉。その通りだと思うんです。親が「子どもの感情を管理しなきゃ」と考えると、ストレスが溜まる。でも、ユーモアで楽しくすることを選ぶと、子どもの感情も軽くなり、親もストレスが軽減します。この方法は、怒りに振り回されるときに使える「冷静になるためのブレイク」のようなもの。そう感じませんか?
「幼稚園のママ友関係」から気づいたこと
あるママ友の子どもが、私の息子に「おもちゃ貸して」と言われたとき、パパはずっと頭を悩ませてました。そのママ友が「まだ使ってるから」と言ったら、そこから微妙な関係になった。そんなこと、よくありますよね。でも、立ち止まって、そのママ友の気持ちを考えてみると。彼女は「自分だけが良くないように思われたら」という心配だったのかもしれない。
ママ友関係をスムーズにするには「無理に気を使わず、まずはその場の空気を共有する」というスタンス。社交辞令を抜きにして、ただ「一緒にいる時間を楽しむ」という気持ちで。いわゆる「対人関係の悩み」は、アドラーが言うように「心的外傷」の話ではなく、相手との関係を見つけ直すことから始められます。そのコツを3つ覚えてみませんか?
- 1. 自分基準で「こうしなくては」という考えを外すこと
- 2. 子どもの遊びを見ていると、自然に話が広がること
- 3. 話を聞くときは「うんうん」と言うだけで、答えを返さない(心のゆとりで)
「悩んでも大丈夫」のその先へ
子どもたちが「幸せになるための力」を育てるために、必要なのは、アドバイスではなく、きっと、お互いの「共感」という小さな波紋。
ふと、近所の公園で見かけた光景を思い出します。あるお母さんが転んで泣いた子どもに、ただ「痛かったよね」と静かに言いながら抱きしめていました。その瞬間、何も言い返さず、ただ共感されている姿が。子どもの心は、そうして育っていく。
その子育てに「完璧」はない。でも、気づけば「小さな心の成長」を私たちは、知らずに応援しています。「どうしてうまくいかないのか」と悩むのではなく、その「悩みを感じている」という事実に気づくこと。それこそが、子どもの感情を育てている証なんです。
この波紋が、広がっていくことを、私たちは信じて歩いています。そう思いませんか?
出典:Globe Newswire 2025年9月23日付「Behavioral Health Market to Reach USD 172.61 Billion by 2034」
