柳の枝のように、しなやかに。子どもが困難を乗り越える力を育む親のまなざし

夕食の支度中のおにぎりを作る親子の温かい瞬間

いつもの夕食の支度中、息子がぎゅうぎゅうに握ったおにぎりを崩す姿を見てハッとしました。失敗を乗り越える力は、親が完全に手を離すその瞬間に育まれるのかもしれない。そんな日常の小さな気づきを、共に共有していければと思います。床に散らかった米粒一つ一つを拾い上げるたび、僕たちの選択がしなやかな心を育んでいる。そう思ったのです。

大きい失敗を恐れずに、小さな躓きを体験させる

子どもがお皿を運ぶ挑戦を見守る親の温かいまなざし

夕食の支度を手伝う5歳の娘が、お皿を割る寸前の瞬間をどうやって見守るか。お箸の持ち方が定まらなくても、そっと笑顔を添える。

困難を乗り越える力は、まさにこの瞬間に育まれると感じます。歯磨き粉を絞りすぎてしまった時、『あぁ』と落ち込むその表情を見つつ、『でもネバネバが面白いね!こんな風に遊ぶのはどう?』と声をかける。

そういった小さな出来事の積み重ねこそが、レジリエンスを育てる。僕たちの家庭では、オムライスが崩れても『お空の様な雲のご飯!』と、創造性を褒める。

転ばぬ先の杖ではなく、転んだ後をどうやって楽しむかを教えることが、大切なのではないでしょうか。

「もう無理だよ」を「またやってみよう」に変える魔法の声かけ

公園でブランコに挑戦する子どもを優しく見守る親

ある日曜日の朝、公園で遊んでいた息子がブランコの速い子に怖気づいた。『もうやだ…』と駆け寄ってきたその瞬間、『どうしたら乗り越えられるか一緒に考えよう』と耳打ちする。

その一週間後、彼は自ら並び始めて、『もう一度やってみる!』と宣言した。そんな時、僕たちの声かけは『失敗をどう受け止めるか』のモデルそのもの。

パズルが完成しなかった時、『あと少しでできそう!』と、その過程を認める。折れたクレヨンの色を混ぜ合わせて、新しい絵画が生まれる。その光景を『おもしろい発見ね!』と共に喜ぶ。

そういった親の視点が、子どもの心に深く根付いていく。このような、落ち着いた声かけこそが、子どもの心に安心感を植え付ける。それは、親が与える最高の安全基地。そう信じています。

お父さんが失敗した時の姿こそが、最高の教材になる

夕食作りで焦がしてしまった料理を見つめる親子の様子

先週、夕食作りで焦がしちゃって落ち込む姿を見て、娘が『どうしてそこまで?』と聞いてきた。『あのね、パパも失敗するけど、こんな風に工夫してみるといいんだよ』と実践。

その姿は、彼女にとって『レジリエンスを学ぶ瞬間』。今週の料理教室で焦げたパンケーキを見て、『どうしたら?』と、一緒に考えてくれた。『失敗しても、またやり直し』と伝える。

お父さんお母さんの姿を見せることは、時には、絵本の10倍以上もの力を持っている。夕食作りで焦がしちゃって、でも『休憩したらまた挑戦しよう!』と笑顔で話した。

そんな日常の共有が、しなやかな心を育てるタネになっている。具体的には、わが家では、『失敗したけど、また工夫したら、こんな風にできた!』という親の体験談を共有する時間を大切にしています。

そういった小さな積み重ねが、子どもの心に深く根付いていく。ご家庭で、ぜひちょっとした試してみてください。すると、子どもの心が驚くほど強くしなやかになっていくのを感じられるはずです。

しなやかな心が育む絵本の時間と、食卓の会話の魔法

食卓で絵本を読みながら会話を楽しむ家族の温かい時間

夕食の支度をしながら、『おばあちゃんの知恵袋』を手に取る。そこには、そんな昔の苦労を描いた。『おばあちゃんは、どうやって乗り越えた?』という問いかけが、考えるきっかけに。

経験を積んだ知恵を、絵本を通して伝える。食卓の会話で、『僕が幼い頃、麺をゆで過ぎちゃってたんだよ。でも、また作ってみよう!』と、『どうした?』と問いかける。

毎日の食事の時間を、子どもの心の強さを育てる場として活用する。それは、例えば大豆の皮をむく作業中、『失敗しても大丈夫、またやればいい。』といった小さな声かけを継続すること。

その繰り返しが、子どもの心に深く、しなやかな強さを育む。そうした何気ない瞬間が、子どもの成長の基盤となる。ぜひ、ご家庭で、今日から始めてみてください。

おわりに|しなやかな心を育てる親のための小さな一歩

夕食の支度中、お米をこぼした息子が『ママみたいに、またチャレンジ!』と笑顔で言った。最後まで全力で取り組む姿に、胸が熱くなった。

先に、『失敗をどう受け入れるか?』を、親が示す。その積み重ね。だから、しなやかさを育てるには、細かい成功を目指すより、まずは、小さな失敗を笑顔で受け止めること。

『今日もチャレンジした!』という意識が、『また明日も』という気持ちを育てる。その実践を、共に続けていけたら。

そんな願いを込めつつ、今日も食べ終わったお皿を洗いながら。お母さんが、そっと、子どもの背中をさすっているその姿に、僕は気づく。

そんな小さな毎日の積み重ねこそが、子どもの心を竹のように柔らかく、強くする。その営みを、共に見守るお父さんとして。今日も、小さな一歩を踏み出してみよう、そう思うのです。

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