
夕食のテーブルで、ふと気づくことがあります。子どもの視線がスマホの画面に吸い込まれていく様子を。思い出すのは、あの日公園で見た子どもの笑顔と、スマホの画面に映る同じ子どもの表情の違いを感じます。私たち親は、本当に子どもに何を伝えたいのでしょう。
デジタルデバイスのルール作り

『ゲームの時間を制限しよう!』と決めたその日の夕方、子どもが涙ながらに「お母さん分かってない!」と訴えた姿を覚えています。
なぜ『スマホばかり』と怒る前に、まずはスマホの世界へ流れている子どもの目線を共有してみようと思ったのでしょう。
子どものスマホ時間を管理するのではなく、一緒にスクリーンタイムを設定する作業を。それが私たちの家庭のルール作りの第一歩でした。
SNSの世界と子どもの心の深い淵

LINEやTikTokでつながることが、友達とのつながりの全てだと感じ始める思春期の子どもたち。その中で、学校での人間関係や成績のプレッシャーが、『いいね』の数に投影されている。
ふと娘がスマホの画面を何度もタップしている指先に、その鼓動を感じる時があります。
そうしたら、スマホを取り上げる代わりに、『今日の一番面白い動画はどれ?』と聞いてみることにしました。その画面から垣間見える子どもの心の深さ
デジタルデトックスの時間より大切なこと

『デバイス無しの日曜日』を試みたある日、子どもが口を閉ざしたまま座っているのを見て、心が痛みました。
もちろん、スマホなしの時間は作りました。でも、それよりも大切なのは、スマホの画面を共有している時でさえ、子どもの心の世界を共有できるような関係性を作ること。
スマホを使わない時間を作る中で、デジタル時代のつながり方を学びましょう。
スマホとの向き合い方に家族の形がみえる

スマホに向き合う姿勢は、子どもが懸命に生きる姿を映し出します。たとえゲーム漬けに見えても、スマホの世界で子どもが必死に築こうとしているものがある。
そんな日々を、私たちはどうやって見守っていけばいいのか。
その答えは、ルールを強制する規律ではなく、スマホの画面の向こうにある子どもの世界を理解しようとする姿勢から見えてくる。それが私たちの家族のデジタルチャレンジでした。
