
昨夜、デスクの上でレシートや買い物リストを見ている君の横顔を見て気づいた。冷めたコーヒーと冷蔵庫の肉野菜炒めのタレ、どっちも同じくらい大事だって。
崩れそうな調味料棚が教えてくれたこと

毎朝冷蔵庫を開けるたび思う。あの傾いたソースボトルの群れは、君のマルチタスク能力の象徴だ。
忙しい日々を乗り切る君のスケジュールよりも、冷蔵庫の整理ぶりのほうが家族の想いが伝わってくる。
先月子どもが「ママの冷蔵庫は魔法箱だね」と言った時、君が照れくさそうに笑った表情を忘れない。あの瞬間、君が毎朝あの冷蔵庫と向き合う時間が、わが家最大の資産運用だって知ったんだ。
洗濯物を畳みながらの算数教室

先週末、君が洗濯物を畳みながら子どもに掛け算を教えている姿を見た。あのタイミングで掛け算を教えるの、本当に上手だね。
そういえば変形労働時間制の話をした翌日、冷蔵庫に「パパのコンサルティング費15分」という付箋が貼ってあったよね。
夜中に枕元で「時短家事」を検索する君のスマホの明かり。その画面の青白い光が、君が背負っている見えない重みを教えてくれた。
「時短」より「分かち合い」が足りていないことに気づかされた瞬間だった。
金色に塗られた家事の円グラフ

子どもが学校で作ってきた『家族パイチャート』が冷蔵庫に貼ってある。驚いたのは家事の部分が金色に塗られていたこと。
「ママが一番きらきらしてる」という説明書きが胸に刺さった。その日から僕のスケジュール帳に「休憩アラート」を設定したんだ。
先月の電気代明細を前に「これゲーム化できるよ」と提案した時の君の目が輝いていた。
夫婦で話し合うと、どんな問題もすぐに解決できちゃうよね。
冷蔵庫ドアに貼られた休憩時間
最近よく聞く話だけど、君のカレンダーを見るとホントだなって思う。
企業プロジェクトより詳細な予定の合間に、小さく「ママ休憩45分」と書かれたスペース。その余白の少なさが、どれほど大きな家事負担を表しているか。
保育園のお迎えルート図の隅に「コーヒータイム」のメモを見つけた時、君が自分をどう切り詰めているのかを痛感した。
自己投資が必要なことは誰より知っているのに、家族のために自分を後回しにする君の優しさが伝わってくるようだった。
冷蔵庫が教えてくれたリソース論
詰め込みすぎた冷蔵庫を整理しながらふと思った。あのドアは毎日「ママー!」と叫ぶ子どもたちの手がかりでもある。
適切な空きスペースは食材だけでなく、心にも必要なんだ。混沌から秩序を作る君の力こそ、君が整えてくれる暮らしの仕組みが美しい。
今、隣で眠る君の手に残ったスーパーの袋跡を見つめる。この小さな痕跡こそ、手に残ったスーパーの袋跡が、君の愛の証し。
明日も君は冷蔵庫の太陽系を回りながら、新しい時間の錬金術を生み出すんだろう。
