あなたが子どもの明日の洋服をそっとタンスに収納する姿を見つめました。ドアの隙間から、その背中を見つめていました。今日もまた新聞の教育特集が気になるニュースを伝えているけれど、本当に大事なのはこの瞬間に積もる小さな信頼じゃないのかなって。育児の悩みやパートナーシップの悩みは、まるで部屋の片隅のほこりのように、ふと気づけば積もっている。でもね、この家のなかで奏でられる、道具の音、子どもの寝息、共に沈むソファー。そのすべてが、私たちだけの音階を紡いでいるんです。
指揮者じゃなくても、大丈夫
朝食を準備しながら子どものリュックをチェックするあなたの手。その動きを見ていると、まるでオーケストラの指揮者みたいです、って言ったら笑ってたけど、本当にそう思ってるんです。
夫婦関係の悩みって、よく『誰かのリズムが合わない』と感じるところから始まるんですね。でも朝のこの忙しい時間帯で、あなたは無意識のうちに、竈の音、食器の触れ合う音、そして子どもの眠気のダンスに、自然な呼吸を合わせてる。
その『調和』の感覚、しっくりくることありますよね。子育てのプロセスで大事なこと、それは、一緒にタッグを組む姿勢。パートナーシップの悩みは、アドバイスを探す前に、まずはその小さなハーモニーを聴くことから始まるんじゃないのかなって。
子どものお弁当を忘れた日、そのハプニングさえも、あなたが笑う音で、大切な家族のリズムに変えてしまった瞬間のこと、忘れられないんです。
ダイニングテーブルに落書きする楽譜
夕食後に、子どものクレヨンがテーブルに広がる。その線の間から、あなたも一緒に落書きを始めたでしょう？『紫色の空』って書いて。
子育ての悩みって、よく『正解』を探すことに迷いがちです。可是、その瞬間、あなたは子どもの色を『否定する』より、まず『一緒に描く』を選んだ。その小さな決断が、夫婦の絆にとても大切なんだなって。
2歳の子が、私たちの財布のレシートを描いた時、私たちは、夢中でそれを『作品』として挟んでいった。その積み重ねが、人間関係の悩みを解きほぐす、小さな鍵のようになっていくんです。
地図のようにならない人生のリズムを、家族で一緒に描くこと。そのハーモニーが、私たちのパートナーシップの悩みを解決する、大きな力の一つになる気がします。
あの日、あなたが『子どもの絵の線は、私たちの道の途中のようだ』ってささやいた言葉が、今でも、僕の心の支えになってるんです。
子育ての“間”にある、小さな呼吸
「子どもが寝静まったあと、あなたは、洗濯物を片付けながら、今夜の静けさに浸るのが好きですよね。この沈黙の時間帯が、夫婦関係の悩みを考えるときの、一番の“正直”の時かもしれません。
ほんの少しの間、子どもの寝息を、一緒に聴くこと。その静かな時間の中で、私たちは初めて気づけたりすることが、とても多いんです。
子育ての悩みは、一般的に、子どもとの間で生じるもの。でも、実は、パートナーと空気を共有する、小さな間のなかでこそ、解決する糸口が見つかることもあります。
『あの時、どうして私の意見を聞いてくれなかったんだろう』って思う瞬間も、もちろん、この三年間の育児の山あり、里あり。でも、夫婦カウンセリングよりも、まずはこのシンプルな時間を共有しましょう。
私たちは、この魅力的な“間”のなかで、お互いの理解を深めていく。例えば、子どもの寝かしつけ後の、あなたのコーヒーを作る時間もある。この静かな時間が、人間関係の悩みを解く最初の一歩になりますそれは、あなたにとっても、感じることはありますよね。
ほんの少しの音で、また明日は、続く
今夜、また、子どもの寝静まったリビングで、僕は、少しだけ勇気を出して、あなたの手をそっと握りました。『パートナーとの関係を保つ７つの行動』という見出しを見たあの朝でも、あなたが、この一瞬のハーモニーに気づかせてくれた。
産後クライシスは、お金の不安も原因かもしれませんが、それよりも、私たちは、小さな音の価値に気づくべきだと思います。
夫婦の絆、それは、パーフェクトなリズムの調和ではない。私たちの場合、この三歳の息子のヒョイとした音のカケラが、ふとしたところで、私たちを繋いでくれた。
あなたが、子どもの紛失した靴下を探し出したときの、その光る笑顔、あのときの、音楽の音色が、今日も、私たちの家族の心の支えになってる。
いつか、子どもの睡眠の音が、私たちの家の時期を、静かに、繰り返す時代が来るでしょう。それでも、今日のこの音を大切にして、一緒に歩みましょう。この調和は、まだ終わらない。むしろ、これから、私たちの新しい旋律を作りはぐる。そう思って、今日もまた、この音を大切にしていきたいです。