今日も仕事から帰ると、妻がお皿を洗いながら仕事の電話をしていました。片手で資料をめくり、もう片方の手で子どもの宿題を見る姿を見て、ふと考えました。共働きの毎日って、実は小さな発見の宝庫なんじゃないかって。
気づかなかった力が目覚める瞬間
あの朝を覚えていますか?深夜までの仕事で疲れきっていたのに、子どもが熱を出してしまった日のこと。妻が瞬時に予定を組み直し、病院に連れて行きながらもオンライン会議に間に合わせました。
それを見て感じたんです。共働きの子育てって、自分たちが思っている以上にたくましい力を持っているんだなって。
最初は体力の限界を感じることもありました。でも今では、ちょっとした空き時間の活用術や、効率的な家事のコツが自然と身についています。不思議なもので、忙しいからこそ見えてくる優先順位があるんですよね。
育児と仕事の両立はできないと思っていたあの頃の自分に、今なら教えたい。『大丈夫、そのうち二人のリズムができるから』って。
役割分担の見直しで見えた景色
私たち、最初はよくケンカをしていましたよね。『私ばかりが家事をしている』『あなたは子どものことをわかっていない』とか。でもある時、役割を固定するのをやめてみたんです。曜日ごとに担当を変えたり、得意不得意で分けたり。
そうしたら面白いことが起こりました。お互いの大変さがわかるようになったんです。私がごみ出し担当になり、分別ルールの複雑さを学びました。私が子どもの送迎をしてみて、朝の準備の大変さを知ったり。
今では『今日は疲れてそうだから私がやるね』というさりげない気遣いも自然にできるように。役割を固定しないことで、かえってお互いを思いやる余裕が生まれたような気がします。
仕事と子育てが混ざるときの奇跡
リモートワークが増えて気づいたことがあります。子どもが仕事中の画面に映り込んでも、もう慌てなくなったんです。むしろ、そんな時こそ本当のチームワークが生まれると感じています。
先日、あなたが大事な会議中に子どもが部屋に入ってきて、思わず微笑んでしまったことがありました。あなたは慌てずに『ちょっと待ってね』と優しく伝え、会議を続けていました。
そんな姿を見て、子どもも自然と『パパお仕事中だから静かにしよう』と学んでいくのです。境界線が曖昧だからこそ生まれる、温かい時間があるんですね。
毎日が育む新しい発見
ふと気づけば、この共働き生活で変わったことがあります。お互いの小さな変化に気づくようになったこと。あなたが新しい仕事のプロジェクトを始めたとき、それとなく夜食を用意したり。私が育児で悩んでいるとき、自然と話を聞いてくれたり。
先日、子どもが『ママとパパ、いつも一緒に頑張ってるね』と言ってくれました。それを聞いたとき、ハッとしたんです。私たちが必死で両立させようとしている姿は、子どもにもちゃんと伝わっているんだなって。
完璧なバランスなんてないけれど、毎日を一生懸命生きる姿こそが、子どもにとって何よりの教科書なのかもしれません。共働きの日々から生まれる発見は、まだまだ続きそうです。