
先日、夕食の支度をしながらふと気づいたんです。リビングのソファで、私がニュースをチェックしている横で妻はSNSの写真選びに夢中。でも本当に心温まったのは、たまたま流れてきた懐かしい子守唄を一緒に口ずさんだ瞬間でした。スマホの画面に吸い込まれるように過ごす時間と、ふと顔を上げて交わす会話のバランスーー現代の家族に課せられた、思っている以上に深いテーマかもしれません。
食卓に並ぶ、見えないもう一つのおかず
子供が学校であったことを話そうとしているのに、パパの視線はタブレットのニュース記事から離れない。ママが作ってくれた料理の写真を撮ることに夢中で、『おいしいね』のひと言も忘れてしまう。
そんな光景、どこかで見覚えがありませんか? 実はこれ、わが家の昨日の晩ごはんの風景でした。デジタルの便利さの裏で、気づかないうちに『いまここ』の会話が減ってない?
スマホデビュー前に考えたい、我が家のルール
『うちの子だけまだ持ってない』『友達はみんなやってる』―子どもがスマホを欲しがる年頃になると、頭を悩ませる親御さんも多いでしょう。
大切なのは、『何歳から』よりも『どんな使い方をさせるか』という視点ではないでしょうか。わが家では、夕方6時以降はスマホをしまっておくルールにした!
最初は反発もありましたが、そのおかげでゲームの話ではなく学校での出来事を話してくれるようになったのです。
パートナーのスマホ依存、気づいていますか?
仕事のメールを気にして深夜までスマホを触る妻。ゲームのイベントに夢中で子どもの話を聞き流している自分。デジタル機器が夫婦関係に影を落とすケースが増えています。
大切なのは『禁止』ではなく『意識化』ではないでしょうか。私たち夫婦が実践しているのは、『スマホフリーゾーン』の設定。寝室とダイニングテーブルではスマホを触らないという簡単なルールですが、これだけで会話の質が驚くほど変わりました。
デジタル機器は思い出を残せられるけど、その瞬間を自分で体験して感じることこそがかけがえないんだよね
デジタルネイティブ世代に教えられたこと
先日子どもが『パパの電話番号、すぐ言えるよ』と自慢げに話してくれました。よく見ると、スマホの連絡先ではなくて、しっかりと記憶していたのです。
便利な機能に頼る前に覚えることの大切さーー最新機器を使いこなす子どもたちから、逆に教わることも多いと感じます。私たち大人こそが、技術に振り回されていないだろうか?
写真整理アプリで昔の家族旅行の写真を見返しながら、『この時ママ笑いすぎて涙出てたね』と話す時間も、かけがえのないデジタル時代の思い出作りです。
家族の物語を紡ぐ、スマホとのつき合い方
先月の娘の運動会で気づいたのです。ビデオ撮りまくってたら、自分の目で娘の走る姿全然見てなかったんだよね!
翌週、画面越しではなく直接サッカーの練習を見に行ったら、娘が『パパが来てくれたから調子いいよ!』と笑顔で言ってくれました。デジタル機器は思い出を残せられるけど、その瞬間を自分で体験して感じることこそがかけがえないんだよね